ふぐ食の歴史

 

日本人のフグ食の歴史をさかのぼっていくと、

なんと縄文時代の遺跡からも河豚を食べていた痕跡が見て取れるそうです。

それぐらい日本人は、河豚を昔からよく好んで食べていたのですね。

 

当然、ふぐの料理方法が確立していなかった昔には、

多くのふぐ中毒も発生していたと推測される訳で、

 

これを証明するように、「ふぐ食禁止令」が出されていたという歴史が、

各時代の文献から見つかっているようです。

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ふぐの板前修業③

 

さて、前回は板前として一人前と認められるための10年〜15年という修行期間を説明しました。

 

これでようやく、「真」になれる条件が整い、
フグの身を引くような難易度の高い仕事が任せて貰えるようになるという訳です。

 

ところが実際には、ピラミッド社会の板場にとって、
どんなに大きな料亭でも、「真」の存在はたったひとりです。

現役の「真」が引退したり、他の板場から招かれたりしない限りは、
よほど運が良くなければ、かんたんに「真」になることは出来ないのですね。

 

まぁ、この話しは1980年代に書かれた本を資料として書いている…

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ふぐの板前修業②

前回の「ふぐの板前修業①」の続きです。

 

「わき坂」の1〜2年を経た後は、

「煮方」の手伝いをする「わきなべ」を更に1〜2年、

そして「盛り付け」を2年、

そしてようやく「向坂」を3年程度勤めて、
一人前扱いとされる「煮方」へと昇格(という表現で良いかは不明..)していくのです。

 

ちなみに、この「煮方」も3年以上の修行が必要だそうです。

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店の評価を決める「ポン酢」のチカラ

ふぐの肉は淡泊で、肉自体に味を感じづらいとよく言われます。

そのためか、ふぐの味はポン酢で左右される!と断言される人も結構いらっしゃるようです。

 

みなさんよくご存じの通り、ポン酢は、ふぐ刺身でその味を引き出すだけではなく、ふぐ鍋からふぐ雑炊まで、本当にふぐ料理のあらゆる場面で使われ、重要な役割を持っています。

 

つまり、必然的に「ポン酢をどう調合するか」という事が、ふぐ料理店の味の評価に多大な影響を及ぼす、という事になるわけ…

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ふぐの毒について②

ふぐの毒の正体は、「テトロドトキシン」という成分です。

この早口言葉のような成分の名前は、「四つの歯を持つ」という意味のふぐの学名から名付けられたそうです。

ふぐ毒の科学的な解明への試みは明治四十年代頃から始まったと言われていますが、そういった研究の成果として、「テトロドトキシン」はその神経への強い作用が注目され、鎮痛剤、鎮静剤として医療の現場でも使われているそう…

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ふぐの板前修業①

みなさんは、河豚を調理する板前職人が一人前になるまでの工程をご存じでしょうか?

絵皿の模様を薄造りで透かしながら、「菊」「鶴」「孔雀」等をかたどって、盛りつけられた河豚の刺身こそ、修行を積んだ板前さんの技の見せ所であり、ふぐ料理の醍醐味でもありますよね。

 

料亭の板場を取り仕切る人のことを、「真」と呼ぶそうです。

「真」は板前を目指す者にとってあこがれであり、そこに至る道はとても厳しいものなのです。

修行は、追い回しとも言われる、

皿洗いから始まり、この小間使い期間は3年間は続くと言われてい…

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ふぐが美味しいわけ②

料理として使われるふぐは、

「トラフグ」

「マフグ」

「カラスフグ」

「シマフグ」

「サバフグ」

 

などがあります。

その中でも、河豚料理の中で最強といわれるのがトラフグ。

次期としては、1月〜2月が最も美味と言われていまして、消費量は12月が最も多くなります。

3月から5月は、トラフグが産卵期になるので味が落ちると言われています。

また、トラフグは重さ1kg〜3kg程度のものが、一般的に良質とされ…..

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